「丹波地域恐竜化石フィールドミュージアム」は、兵庫県丹波篠山市と丹波市に広がる「篠山層群」とその周辺一帯を舞台とする、遊んで学べる「野外博物館」。エリア内に立地する各施設における展示やイベント、それぞれの見どころでの景色や体験を通して、感動と学びを得ていただけるよう工夫を凝らしています。
世界の恐竜化石産地の多くは、人里離れた山奥や砂漠の中にありますが、「篠山層群」は、お寺の庭先、神社の境内、公園の中や河川敷の農業井堰などに、ひょっこりと顔を出しています。丹波地域は「篠山層群」の上に農村風景が広がり、人々がそれを利用しながら暮らす「農村風景と恐竜が共存する」世界的にも非常に希少な地域です。
そこで「篠山層群」とそのまわりの地域を野外博物館と位置づけ活動するのが、この「丹波地域恐竜化石フィールドミュージアム」の取り組みです。この地層とその上で受け継がれてきた日々の暮らしそのものが展示物なのです。
46億年にわたる地球のいとなみ、40億年にわたる命のいとなみ、ここには、その息づかいを感じられる特別な場所や体験がもりだくさんです。
砂や泥、火山灰が重なり積もったものを「地層」といいます。 兵庫県の丹波篠山市と丹波市の一部には、約1億1000万~1億年前にできた地層である「篠山層群」が広がっており、この地層からは、丹波竜などの恐竜類やトカゲ類、カエル類、ほ乳類など、世界的にも貴重な化石の発見が続いています。
太古の生きもの館は、篠山層群から見つかった恐竜やほ乳類化石等の見学ができる体験学習施設です。
施設内部には「太古の生きもの市民研究所」が設けられているほか、篠山層群の露頭見学スペースや化石発掘体験スペースを備えています。
丹波竜化石工房「ちーたんの館」は、恐竜化石のクリーニング作業を行い、発掘作業の推進を図ると共に、丹波竜化石の展示などによる情報発信や、体験学習の拠点施設です。丹波竜が伝える丹波市の「自然」「歴史」「環境」「教育」「観光」を未来へと継承する拠点 施設を目指しています。
調査研究中の篠山層群の石を実際に割り、岩石の中に化石などが入っていないかを調査します。これまでに行った市民参加型の調査において角竜類の骨や歯など多数の希少な化石が多数発見されています。